DX化を進めて人材を確保する

 少子高齢化で労働力不足が進む中、若者が県外や条件の良い会社を求める傾向は加速しており、地方の中小企業が優秀な人材を確保するのは困難になっています。これに対応するため、ディジタル技術を使った生産性向上が不可欠ですが地方は中小零細企業の割合が多く、デジタル化が進んでいないのが実態です。
 古い考えの経営者は精神論で生産性を上げようとするが、これだと従業員が疲弊するばかりか、採用ができなくなってしまいます。今の若者は、仕事に対して「自分が成長できるか」「やりがいがあるか」を重視する傾向があります。優秀な人材はこのような企業を敬遠します。

中小企業はクラウドを活用してDX化を進めましょう

 このような中で、ではDXをどのように進めたらいいかわからない。何から始めたら良いかわからないというのが普通ででないかと考えます。また人的資源に制約がある中小企業でこのような要員を自前で1から配置することは困難で、クラウドを活用したり公的相談窓口や外部コンサルを活用し導入を進めるのが現実的です。
クラウドサーバを活用することで、自前でサーバを作ることなくDX化を進められます。サーバを自前で持たないでよいということは、専門性がある専任者を置くことが不要になり、DX化の敷居が低くなります。

DX化でどのように生産性を上げるか

取り組んだ成果です。
ドローンを活用した足場組の削減、作業の効率化
ダム等の補修がメイン事業の1つです。ダム現場はかなり広域で山間部が多くなっています。また、補修箇所が高所にある時は現場を確認するため、4名程度の足場主任技術者がすり足場を組む必要があり、作業の負担になっています。
ドローンを導入することで上空から確認することで、補修箇所を正確につかみ効率的な作業進捗が可能になります。
また現場全体の確認ができ、資材や作業員の手配をすることで、効率的に作業を進められます。
また、高所にある補修箇所をドローンで確認出来るようになることで、足場を組む工数や材料が不要になります。結果として1足場当たり約15万円の経費削減が可能になります。

作業日報のディジタル化による会社立ち寄りの省略
弊社は図面や作業指示書などは社内サーバに保管していますが、社外から本社サーバにアクセスできないため、現場でそれらが必要になった時、社内の人にメール送信依頼するなど、非効率な運用になっています。
また、顧客に提出する報告書作成のために作業完了後、本社に立ち寄る必要があり、自宅が現場に近い社員も会社に寄ってまた家に帰らなければならないなど、常に残業する勤務体制になっています。
現場のスマートフォンでも使えるクラウド型の全社情報共有ツールを導入し、作業者が必要な時に図面を確認でき、また関係者間で作業報告書や施工トラブル情報を共有することで、生産性を向上します。
現場で報告書を作成することで、本社への帰社が不要になり、労働時間の短縮が出来ます。また付随するテレビ会議で複数の関係者から問題になった施工に関するアドバイスをもらい、円滑に工事を進め、作業を効率化します。